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デフアクターズ・コース2023  

  ろう者・難聴者の俳優養成講座  

協力:映画美学校 アクターズ・コース

デフアクターズ・コース2023  ろう者・難聴者の俳優養成講座 

2023年11月-12月 開講決定!

昨今、ろう者や難聴者当事者をキャスティングする動きが映画業界・ドラマ業界に起き、エキストラを含め出演のチャンスが増えつつあります。

しかし俳優を志す、あるいは関心があるろう者・難聴者が演技を学ぶのに情報保障にかかる費用を個人が負担しなければいけない等、学びの場に参加するのにハードルが高い状況が、依然として続いています。

その状況を打破するために、昨年、舞台・映画の俳優を輩出している映画美学校アクターズ・コースのご協力のもと、ろう者・難聴者向けの俳優養成講座「デフアクターズ・コース」2022を開催し、好評を博しました。

今後もより多くの俳優を輩出するために、「デフアクターズ・コース」2023を開催します。​

デフアクターズ・コースは「ろう者・難聴者の俳優」を育てることを目的に、聴者とろう者の講師が共同して取り組んだ俳優育成プログラムです。

演技の基礎を学ぶコースとして、2023年11月から12月、2ヶ月かけて週に2〜3回のペースで集中講座を行い、1月〜3月に修了公演に向けて稽古を積み、成果を披露します。​今年度は昨年度より4コマ増やし、修了公演もプログラムの一環として組み込んでいます。

演技の基本と技術、考え方など、俳優としての基盤をプロのさまざまな講師から学べる他、ろう者・難聴者ならではの感覚や呼吸、間、掛け合いなどの身体の使い方、そして手話の表現や日本語から日本手話への翻訳などを学び、皆さんと「演じることとは何か」を一緒に考えていきます。

​奮ってのご参加をお待ちしております。

申請希望者を対象にオンラインによる説明会を実施します〔無料/要予約〕

デフアクターズ・コース2023について、受講を検討されている方を対象にオンライン説明会を開催します。

参加を希望される方は、締切日までにお申し込みください。

参加の有無は審査に影響しませんが、講座の趣旨をご理解いただくため、参加を推奨いたします。

日時

第1回:7月4日(火)19:00-20:00

第2回:8月21日(月)20:00-21:00

第3回:9月18日(月​・祝)20:00-21:00

※各回ともに説明内容は同じです。

受講期間:2023年11月2日(木)〜2024年1月9日(火)24コマ+修了公演 1月-3月)

日・祝日19時ー21時30分  ※11月18日(土)・12月3日(日)のみ14時−16時30分  

基本的に手話で進行します。聴者の講師には手話通訳がつきます。​※手話がわからないろう​者・難聴者は前もってご相談ください。

11月2日(木) 【雫境】

呼吸・身体の使い方の基本 

11月6日(月) 【近藤強】  

ビューポイント その1 

11月8日(水) 【近藤強】

ビューポイント その2

11月10日(金) 【近藤強】

ビューポイント その3

11月13日(月) 【近藤強】

ビューポイント その4

11月15日(水【近藤強】

ビューポイント その5

11月18日(土兵藤 公美】※14時−16時30分

見る見合うエクササイズ/インタビュー/写真のワーク

11月20日(月【兵藤 公美】

「観る観られる」手話におけるリズムを考える/信頼エクササイズ/デュオ動きワーク 

11月22日(水【兵藤 公美】

気持ちの作り方/オーディションエチュード ソロワーク

11月23日(木・祝)【兵藤 公美】

キャラクター表現 /人間批評エクササイズ/ ソロワーク

11月28日(火)【兵藤 公美】

ソロワーク総括 

11月29日(水)【江副悟史】

手話表現と翻訳トレーニング

12月1日(金)【江副悟史】

手話表現と翻訳トレーニング:舞台用の翻訳

12月3日(日) 【江副悟史】14時−16時30分

手話表現と翻訳トレーニング:映像用の翻訳

12月6日(水)【數見陽子】

二人芝居:シーンワークの説明・台本の説明と分析・ペアワーク

12月8日(金)【數見陽子・兵藤 公美 サブ講師:今井彰人】

二人芝居:ペアワーク

12月11日(月)【數見陽子・近藤 強 サブ講師:今井彰人】

二人芝居:ペアワーク

12月13日(水) 【數見陽子】

二人芝居:発表

12月15日 (金) 【深田晃司】

映画・演技の歴史についての座学 

12月18日 (月)【深田晃司・江副悟史】

映画脚本:翻訳

12月20日 (水)【深田晃司・今井ミカ】

創作・撮影

12月22日 (金)【深田晃司・今井ミカ】

創作・撮影

12月25日 (月)【深田晃司・今井ミカ】

映画脚本:演技実践

1月9日 (火)【事務局スタッフ】

オーディション・現場での基本講座・修了公演について

1月〜2月中  修了公演稽古 (※受講生の予定を調整した上で決定します)

2月〜3月中  修了公演  (※受講生の予定を調整した上で決定します)

 

※講師の都合により講義日程や講師、内容に変更の可能性があります。ご了承の上お申込み下さい。

カリキュラム

聴者講師に映画美学校アクターズコース講師の近藤強氏・兵藤公美氏・深田晃司氏を迎えます。

ろう者講師は雫境氏・江副悟史氏・今井ミカ氏に數見陽子氏、サブ講師に今井彰人氏です。

​実際のプロから直接学べる貴重な機会です。​

だけい

​雫境

​舞踏家

聾(ろう)の舞踏家。1997年故・鶴山欣也の誘いを受け、舞踏を始める。2000年にユニットグループ「雫」を旗揚げ、国内外で公演とワークショップを行っている。2013年アニエス・トゥルブレ監督の映画『わたしの名前は...』に出演。2016年牧原依里と共同監督として映画『LISTEN リッスン』を製作。他に元藤燁子や小野寺修二の演出作品にも出演。2019年舞踏をベースにした身体表現を模索するためにユニットグループ「濃淡(NOUTAN)」を結成。
公式サイト: https://www.noutaninaline.com
Facebook : https://www.facebook.com/dakeinoutanshizuku

​ろう者は普段の生活、あるいは手話で会話する中での呼吸はどうしていますか?吐く?吸う?走る、歩くなどの呼吸はどうなっていますか?その動きの時にどのような呼吸をするのか、意識していない人が多いと思います。

その呼吸と身体の動きとの関係性は、演技をするにあたって大事な軸となり、意識するだけで質が変わっていきます

難しいことを考える必要ありません。発見や再考などを楽しみ、気楽に臨んでください。

近藤強

​近藤 強

俳優 / 青年団所属

愛知県出身。三重大学人文学部卒業後に渡米、ネイバーフッドプレイハウス修了。2007年に帰国し、青年団に入団。青年団以外には渡辺源四郎商店、ウンゲツィーファ、玉田企画、犬飼勝哉などにも出演。映画:『ミッドナイトスワン』(2020/内田英治)「あの日々の話」(18/玉田真也)『ジェファソンの東』(2018/深田晃司)など。俳優活動以外には、舞台通訳、企業研修ファシリテーターとしても活動。

ビューポイントと呼ばれる俳優のための動きの訓練法やシアターゲームを紹介します。エクササイズを通して、演技の基礎でもある「刺激に反応して自分なりの選択をする」練習を身体を使って楽しみながら行います。

兵藤公美

​兵藤 公美

俳優 / 青年団所属

横浜市出身。桐朋学園大学芸術科演劇専攻、専攻科卒。洗足学園音楽大学講師。映画美学校アクターズコース講師。96年、平田オリザ主宰劇団青年団入団、現在在籍。青年団に出演の他、『バッコスの信女-ホルスタインの雌』(20/作・演出 市原佐都子)などに参加。映画出演作として『あおげば尊し』(06/市川準)『このすばらしきせかい』(06/沖田修一)『東京人間喜劇』(08/深田晃司)『歓待』(10/深田晃司)『SHARING』(14/篠崎誠)『共想』(18/篠崎誠) 『哀愁しんでれら』(21/渡部亮平) 『子供はわかってあげない』(21/沖田修一)『MADE IN YAMATO/まき絵の冒険』(22/竹内里紗)『すべての夜を思い出す』(22/清原惟)など。

演じるときに使う意識と身体のコントロールについて言語を使わずに、「動ける身体」のトレーニングしていきます。
演じている時は、たくさんの情報をキャッチして、行動を選択したり、イメージを持続させたりと、とても頭が忙しいです。
演技は一朝一夕でできるようになるものではありません。才能やセンスといった言葉で語られることが多いですが、人間の生理感覚や特徴を分析して、演じることを体系的に学んでいきます。
自分の身体の取り扱い方と自分の表現をみつけていくために豊かな鍛錬の時間が、演技術の向上に結びついていくと思います。そして思い通りに振る舞えた時、その喜びは大きく、また演技を理解することで人間や社会の見方や考え方も広がると思います。それはきっと人生を豊かにしてくれることでもあると思います。

江副悟史

​江副 悟史

​俳優

東京都出身。日本ろう者劇団に入団後、手話狂言や自主公演などに出演。2010年3月までNHK「こども手話ウイークリー」のキャスターを務める。映画『獄に咲く花』で杉敏三郎役を演じる。3.11震災後にネット手話ニュース「DNN」を立ち上げる。(現在休止中)
2017年より日本ろう者劇団の劇団代表を務める傍ら俳優、講演、手話表現者、手話監修、手話弁士、キャスターなど幅広く活動中。

「日本語から手話への翻訳」を中心に、そして表現するにあたっての工夫を教えられたらと思います。皆さんよろしくお願いします。

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​數見 陽子

俳優 

和歌山県出身。2002年日本ろう者劇団入団。役者の経験を積み、近年では演出・脚本も担当。現在は手話狂言を主軸に舞台に立つ。2023年牧原依里演出「聴者を演じるということ 序論」出演。その他、聴者演出による作品にも多数出演。映像では、NHK手話で楽しむみんなのテレビ「さるかに合戦」「手話怪談」。また、2015年に自ら旗揚げしたサイレントの身体表現ユニット『うごく作品』でも活動中。

ただシンプルに見つけること、気づくこと。
演じる側になると私たちろう者は、2つの身体(行動)と感覚を併せ持っているのではないでしょうか。人間としての行動と感情、そしてろう者としての行動と感覚。
台本に「ごめん、今日はちょっと…」という台詞があったとします。
これを台詞のまま演じる一方で、ろう者ならではの表現ではどうなるのか。両方の感性を兼ね備えることで、演技の幅をより広げられるのではと感じます。
ろう者独自の演技とは?ろう者として演技に必要な要素とは何かを見つけて、気づくことが今回のテーマだと考えています。

撮影:Photo by Eiri Motoyoshi_Mika Imai.jpeg

​今井 ミカ

​映画監督

映画監督。第一言語は日本語と異なる言語の日本手話でろう者。大学で映像制作を中心に学び、卒業後手話言語学を学ぶため香港へ留学。2018 年にはろう者×LGBTQをテーマにした『虹色の朝が来るまで』を映画制作、2019 年11月に劇場一般公開。 2021年に制作した二作目の長編映画『ジンジャーミルク』が、2022年に映文連アワード部門優秀賞、うえだ城下町映画祭大賞、TAMA NEW WAVE特別賞を受賞。「手話で楽しむ 生きものずかん」などエンターテインメントのプロデュース、CMの手話監修など幅広く映像制作活動を行う。日本財団電話リレーサービスCM監督作品『できることを、あきらめない。』が、YouTubeで2022年3月2日に公開。

四角の形をしている映像ーカメラの前で演じるのに適した演技とは何でしょうか。​それらを意識した上で、手話表現での空間の使い方、表情や呼吸、日常にあるリアルな感情を手話に載せる方法、​そして観客たちに伝わる演技を考えていきます。

今回は映画の脚本をもとに手話で演じていただき、第三者の目を通して批評していきます

映画の演技とは何か、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

今井彰人

今井 彰人

俳優 / 映画監督

主な出演作は、日本ろう者劇団創立30周年記念公演「エレファントマン」主演、日本ろう者劇団「小次郎 対 武蔵」主演、NHK Eテレ「みんなの手話」スキット出演、映画美学校 アクターズ・コース 2021年度公演『かもめ』出演など。
2009年に群馬県立ろう学校卒業後、淑徳大学入学と同時に 日本ろう者劇団へ入団。
俳優として舞台をはじめ、テレビや映画などに出演し、その他映画監督や手話指導等、幅広く活動中。

ろう文化の生活に根付いている身体行動、例えば視線の合わせ方などを演技で再現するには?など、ろう者ならではの身体とその使い方、反応について客観的に観察しながら皆さんに助言していきます。

また近藤さんと兵藤さんは映画美学校アクターズでお世話になり、演技の基礎を学びました。今回は先輩という意味でも皆さんの役に立てるようにお手伝いできればと思います。

僕自身、10年間演技をやってきましたが、​「演技」とは何なのか、その答えはいまだに見つかっていません。けれども演技は人生であり、人間そのものなのだと思います。

演技についてさまざまな見方を皆さんとシェアできる場はとても貴重です。「演じる」ことについて、ぜひ皆さんと一緒に考えていけたら嬉しいです。

深田晃司

​深田 晃司

​映画監督

1980年生まれ。大学在学中に映画美学校に入学。長短編3本の自主制作を経て、2006年『ざくろ屋敷 バルザック「人間喜劇」より』を発表。08年長編『東京人間喜劇』を発表。10年『歓待』で東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞受賞、プチョン国際ファンタスティック映画祭最優秀アジア映画賞受賞。13年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリを受賞。『淵に立つ』(16)は第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門にて審査員賞を受賞。近作として『よこがお』(19)『本気のしるし』(20)など。最新作は『LOVE LIFE』(22、9月9日公開)。

映画と演劇の演技の本質は同じだと考えています。ただ、ではそれがまったく似たものであるかと言うとそうでもなく、例えてみれば、始祖を同じにしながら環境の違いによって進化が枝分かれた別種の生き物である、と言えるかも知れません。ではその環境の違いとは何でしょう。色々とありますが、一番の違いは、演劇は観客の前で演じて、映画はカメラの前で演じるという点にあり、それは演技の質に決定的に影響しているはずです。この講座では、演技とは何かを考えながら、創作を通じて、カメラの前で演じることを体験できれば考えています。

講師紹介
募集要項

会場:トット文化館

〒141-0033 東京都品川区西品川2-2-16

最寄駅:JR山手線・大崎駅から徒歩8分  / 東急大井町線 下神明駅から徒歩10分

受講資格:ろう者・難聴者(手話で進行します)

15歳以上(高校生以上)であり俳優を目指す人であれば学歴、経験の有無は問いません。

※文字の情報保障が必要な方は事前にご相談ください。

​※高校生で受講をご希望される方は保護者同意書を必ずご提出ください。

受講期間:2023年11月2日(木)〜2024年1月9日(火)24コマ +修了公演(1月〜3月)

※平日19時ー21時30分・11月18日(土)・12月3日(日)のみ14時−16時30分  

受講料:10万円(税込)

※手話通訳料は本事業が負担し、授業料には含まれていません。

一括納入が原則ですが、ご希望の方には分割払い(2回払い)でのお支払いもご案内をいたします。

※開講前・開講後に関わらず、申込者の自己都合での解約による受講料の返金は原則お断りいたします。

ただし、疾病等、やむを得ないと認める事由についてはご相談に応じます。

定員:12名程度

選考方法:202310月14日(土)面接実施

書類選考および講師陣との簡単な面接(約30分)を行います。

申込締切後、面接日程をメールにて事務局から連絡いたします。

面接終了から速やかに合否の結果をメールにてお知らせします。合格者には、受講手続きのご案内を致します。

※上記日程で、もしどうしても都合がつかない場合、お申し込みの際にご申告ください。

申込締切:2023年10月9日(月・祝)23:59

 ※事務局からの参加受付メールをもって受付完了となります

 

高校生は保護者同意書もdeaf.actors@gmail.com​まご提出ください

保護者同意書 ダウンロード

 

お問合せ先:成×手話×芸術プロジェクト事務局 デフ・アクターズコース担当  deaf.actors@gmail.com

注意事項

・参加受付のご案内メールは〈deaf.actors@gmail.com〉からお送りします。

このアドレスからのメールが受信できるように設定をお願いいたします。

・1週間たっても事務局からのメールが届かない場合は、お手数ですがご連絡ください。

・お預かりした個人情報はデフアクターズコースの運営に関わる連絡にのみ使用いたします。

ハラスメント対策について詳細はこちら

手続きの流れ

​オンライン説明会

第1回:2023年7月4日(火)

第2回:2023年8月21日(月)

第3回:2023年9月18日(月)

​※参加の有無は審査に影響しませんが、講座の趣旨をご理解いただくため、参加を推奨いたします。

面接​

2023年10月14日(土)

講師陣との簡単な面接(約30分)を行います。

​参加必須です。

受講料入金

入金締切:10月27日(金))

育成×手話×芸術プロジェクト事務局 デフアクターズ・コース担当  

E-mail : deaf.actors@gmail.com

問い合わせ先
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